ポリアモリーをめぐる状況 / by Nao-Horomura

「ポリアモリーって、浮気や不倫の言い訳や開き直りでしょ、って言われていて。悔しいじゃないですか。」
この間、ポリアモリーについての取材を受けた際に言われて、驚いた一言だ。

私は、私の周りの人たちにも、恋人たちにも、そんなことを言われたことは一度もない。むしろ、「一途だね」と、言われることが多い。私を通してポリアモリーを知る人たちは、ポリアモリーについて、浮気や不倫の言い訳や開き直りだ、というイメージは全く持っていない。

ポリアモリーが「浮気や不倫の言い訳や開き直り」だと思われてしまうのは、実際に「浮気や不倫の言い訳や開き直り」としてポリアモリーを名乗る人たちが大勢いるからだろう。

例えば「自分はポリアモリーという、複数を好きになる性質である」という言い方もそのひとつだ。「そうした性質なのだから、浮気や不倫、多股は仕方のないことなのだ」という論理がそこにはある。ポリアモリーとは、複数を好きになる性質を指す言葉ではないのだが、浮気や不倫、多股の言い訳や開き直りとして、ポリアモリーという言葉をこのように使用する人たちが後を絶たない。

同様の問題は日本だけでなく、欧米でも起こっていて、2018年には、英Independent誌に、”Straight men need to stop using polyamory as an excuse to manipulate women into casual dating”(ストレートの男たちは、複数の女たちとカジュアルなデートをする言い訳としてポリアモリーを使うのをやめるべきだ)というタイトルの記事が掲載された。そこには、”It’s easy to see why someone interested in dating multiple women with zero commitment might see this as the perfect excuse, but polyamory in fact requires more commitment and trust than monogamy does”(ゼロコミットメントで複数の女たちとデートをしたい人たちは、ポリアモリーをパーフェクトな言い訳とみなしているが、実際には、ポリアモリーにはモノガミーよりもコミットメントと信頼が必要である)と書かれていた。

こうした流れの中、欧米のポリアモリストたちは、自らを、ethical non-monogamy と呼ぶようになってきている。